汗かきに悩んでいる女性は多いです。
電車の中で自分一人だけ汗がダラダラ。
男性からの視線が辛い。
シャツにシミができて恥ずかしい。
太っていて汗かきだとダブルでイメージが悪いので、どうしても周囲の目が気になってしまいますよね。

以上のような疑問に答えるべく、今回は、汗かきと太っていることの関係性について解説していきます。
この記事の結論
- 太っていると汗をかきやすくなるのは本当
- 痩せると汗かきが改善することが多い
- 汗かきと「多汗症」は別物
- 痩せても汗かきが治らない場合は別の病気の可能性も
汗かきの原因は肥満?汗をかきやすい人の特徴
汗をかきやすい人の特徴として、以下のようなものが挙げられます。
- 太っている
- 生まれつきの体質的に汗をかきやすい
- 代謝が良い
- 筋肉量が多い
- 運動によって汗腺が鍛えられている
いろいろありますが、太っていて汗をかきやすい場合は、肥満がその原因になっている可能性が高いです。
実際、「汗っかき=太っている人」というイメージがありますよね。
もともと体質的に汗をかきやすい人が、太っているせいでいっそう汗をかきやすくなっている……というパターンも多いようです。

太っていると汗をかくようになる理由
なぜ太っていると汗をかきやすくなるのでしょう?
理由は大きく2つあります。
太っている人が汗をかく理由
- 皮下脂肪によって体内の熱が放出されにくい
- 体重が重いので体を動かすのに多くの熱量を使う
私たちが汗をかくのは、上がりすぎてしまった体温を下げるためです。
風邪を引いたときのことを思い出してほしいのですが、人間の体はたった1度体温が上がるだけであちこちに異常をきたします。
そのため、夏の暑いときや、体を動かして体温が急上昇したときには、少しでも早く体を冷やす必要があります。
ですが、皮下脂肪は保温性が高いため、太っている人は熱がなかなか体の外に放出されません。
さらに、体重が重いと体を動かすのにそれだけ多くの熱量が必要になります。
結果的に、痩せている人よりもたくさん汗を出してなんとか体温を下げなければならなくなるのです。
極端な言い方をすれば、他の人よりも体重が10キロ多ければ、10キロ分の布団を体に巻き付けたまま生活しているようなものです。
少しの運動で大量の汗をかくのは多汗症?
ちょっと歩いただけで汗が止まらなくなる……。
そういったことから、「自分は多汗症なのかもしれない」と心配する方もいるかもしれません。
ですが、少しの運動で汗をかくのはただの汗かきであり、「多汗症」とは関係がありません。
人間の体は筋肉を動かすと熱を発します。
すでに述べたように、太っている人は体重が重いので、ただ歩くだけでも多くのエネルギーを使い、発生する熱の量も多くなります。
そのせいで、体を冷やすための汗の量も増えてしまうのです。
痩せている人だって、もし何十キロの荷物を抱えて歩けば、すぐに汗だくになるはずです。
しかも、太っている人の場合、発生した熱が皮下脂肪で体内にこもってしまうため、一度体温が上昇して汗をかき始めると、なかなか汗が止まらなくなります。

汗かきと多汗症の違い
「汗かき=多汗症」という認識の方もいるかもしれませんが、両者はまったくの別物です。
汗かきとは、簡単に言うと「他の人よりも汗をかきやすい人」です。
他の人がまだ涼しい顔をしているような状態でも、一人だけべっしょり汗をかいている……というのが汗っかきです。
一方、多汗症とは「体温調節とは関係なく大量の汗をかく人」を指します。
暑いわけでもなく、体を動かしたわけでもなく、何の理由もないのに汗が大量に出てしまう状態です。
体温の上昇に伴う汗や、緊張によって出る汗とは根本的に種類が異なります。
多汗症の原因は人によって異なり、はっきりと特定することはできませんが、交感神経の失調によるものと考えられています。
もし心当たりのある方は一度医師の診療を受けてみましょう。
汗かきのメリットは?良い汗と悪い汗
ところで、汗っかきであることにはデメリットしかないのでしょうか?
実は、汗には「良い汗」と「悪い汗」の2つがあります。
良い汗と悪い汗の違い
- 良い汗:
塩分濃度が低く、サラッとした汗。匂いも出にくい。 - 悪い汗:
塩分濃度が高く、べたっとした汗。匂いが出やすい。
同じ汗かきでも、良い汗をかきやすい人は、代謝が良くて体温調節が上手な人と言うことができます。
重要なのは、普段の生活の中で健康的に汗をかく習慣があるかどうかです。
普段から運動などで健康的に汗をかく習慣があると、汗腺が鍛えられて、汗の分泌がスムーズに行われるようになります。
このように分泌される汗は、塩分濃度が低くてサラッとした良い汗です。
一方、運動習慣がないのに汗をかきやすい場合、匂いの強いべたっとした汗がたくさん出てしまうことになります。
その上、全身から汗をかくことに慣れていないと、顔などに集中して汗をかきやすくなります。メイク崩れにつながったり、見た目的にもよろしくありません。
良い汗をかけるようになるためには、普段から運動をする習慣を持つことが大切です。

痩せたら汗かきは治る可能性がある!
ここまで見たきたように、汗かきは肥満(皮下脂肪)が大きな原因になっています。
そのため、太っていて汗かきの人は、ダイエットをして痩せることで汗かきを改善できる可能性が高いです。
実際、Twitterなどで調べてみても、「痩せたら汗かきが治った」という人がたくさん見つかりました。
痩せたら汗かきは良くなるよー。快適だよ(*´∀`*)
汗で冷えて風邪ひかないようにね。— つちのこ みもざ (@mimosa_da_nyan) February 16, 2017
痩せたら汗の量減るよ。
去年より25キロ以上痩せたら汗かなり減った経験からの事実— 📛ごんたさん💤💋✌👑🎶🌙🦉 (@gontamail) August 3, 2017
もちろん、体質的・遺伝的な要因も関係してくるため、痩せることで汗かきが完全に治るとは断言できません。
ですが、脂肪が少なくなった分だけ、体温が上がりにくくなることは確かです。
「痩せたら、前よりも夏が涼しく、冬が寒く感じるようになった」という話はよく聞きますよね。
また、体重が軽くなった分だけ、動いたときのエネルギー消費も減るため、「ちょっと動いただけで汗がダラダラ…」という状態も改善が見込めます。

痩せても汗かきが治らない場合
痩せると多少なりとも汗かきが改善する人が多いですが、人によっては痩せてもまったく変化がないというケースもあるようです。
その場合は、汗かきの原因が他に隠れている可能性が考えられます。
先に紹介した「多汗症」も可能性の一つです。ここではそれ以外に考えられる原因について紹介します。
異常な汗かきは病気が隠れている可能性も
汗かきに倦怠感や体の不調を伴う場合は、病気の一症状として「多汗」が出ている可能性があります。
「多汗」を症状に持つ病気には以下のようなものがあります。
- 甲状腺機能亢進症
- 更年期障害(ホットフラッシュ)
- 低血糖
- 褐色細胞腫
- 感染症(結核など)
「最近になって突然汗かきになった」「汗以外の症状を伴う」といった場合は病気が疑われます。心当たりのある方は、一度医師の診断を受けてみましょう。
生活習慣を改善して自律神経を整えることも大切
異常な汗かきは自律神経の乱れが原因になっている場合もあります。
自律神経のうち、普段は副交感神経が優位にあります。ですが、緊張したり不安を感じたりすると交感神経の方が優位になり、汗腺の働きを活発にします。
自律神経が乱れていると、何でもないタイミングで交感神経にスイッチが入り、突然異常な発汗に襲われることがあります。
自律神経が乱れる原因
- 過度のストレス
- 不規則な生活リズム
- 栄養バランスの悪い食生活
- ホルモンバランスの変化
自律神経の乱れが原因の場合は、倦怠感や憂鬱さ、イライラ、動悸やめまい、などと一緒に症状が出ることが多いです。
また、この場合の汗はいわゆる“冷や汗”に当たり、全身ではなく、顔や手足などの局所的に汗をかくのも特徴です。
自律神経を整えるためには、生活習慣を改善し、ストレスの少ない生活を送ることが大切になります。

まとめ
以上、汗かきと太っていることの関係性について解説しました!
結論としては以下のようになります。
ポイント
- 太っていると汗かきになりやすい
- 汗かきと多汗症はまったくの別物
- 痩せると汗かきが治る可能性が高い
- 運動をするとサラッとした匂いの少ない良い汗をかけるようになる
- 痩せても汗かきが治らない場合は別の病気が隠れている可能性も
太っていると汗かきになりやすく、痩せると汗かきが治ることが多い、という話でした。
「太っている+汗かき」がコンプレックスになっている方は、ぜひダイエットを頑張って痩せることを目指しましょう。

痩せて汗をかきにくくなると、それだけでも自分に自信が持てるようになります。
ダイエットに成功して、恥ずかしい思いとさよならしちゃいましょう!