不登校や退職、人間関係のこじれ、病気、育児など様々な理由で自宅に引きこもる人は多くいます。
引きこもりは社会的にも問題となっていますが、同時に懸念されるのは肥満です。
生活環境によっては引きこもりをきっかけに激太りし、ダイエットが上手くいかないというケースは珍しくありません。
また、最近ではコロナウイルスが原因による巣ごもりによる激太りもよく見られるようになってしまいましたね。
しかし、そんな引きこもりでもダイエットに成功し、そのおかげで自信を持て、脱引きこもりを果たした人もいます。
今回は引きこもりが太りやすい原因で、ダイエットに成功するポイントをご紹介しましょう。
Contents
引きこもりが太りやすい原因
引きこもりになったら激太りしたという人は多くみられ、太ってしまう原因は色々あります。
まずは太ってしまう主な原因からご紹介しましょう。
運動の機会が減っている
引きこもりは家族を除き他人との交流をせず、長期にわたり自宅に引きこもった状態を定義としています。
ずっと家にいる状態なので、外を歩いたり、ランニングや水泳などの有酸素運動に取り組んだりする機会が人よりも減っている状態です。
運動量が減れば筋力が衰え、代謝も下がるので脂肪燃焼の効率が下がり、逆に脂肪を溜め込みやすい体質へと変わっていきます。
元々基礎代謝が低い人は、ますます太りやすい体となるでしょう。
過食や偏食によるカロリー過多
引きこもりになってから過食をするようになったという人も多いでしょう。
過食の主な原因はストレスです。
引きこもりはストレス耐性に弱い傾向があり、ちょっとしたことでもストレスや不安を感じやすいです。
社会との交流を遮断した分、ますますストレスや不安を感じやすいと言います。
そのストレスや不安な気持ちを軽減する手段として、食べることにはしる人もいます。
引きこもりでいる罪悪感や太る不安からますますストレスは大きくなり、より過食が悪化してしまうケースも多いです。
1日にたくさん食べる上に運動量が減っていると、カロリーは消費量よりも摂取量の方が大きく占めることとなり、脂肪を燃焼しきれず体重増加につながります。
モナリザ症候群
モナリザ症候群とは、交感神経の機能低下により太りやすく、痩せにくくなってしまう状態です。
「Most Obesity kNown Are Low In Sympathetic Activity(ほとんどの肥満は交換神経の働きが低下している)」という英文の頭文字から名付けられています。
引きこもりになってもあまり食べていない人でも太ってきたという場合は、自律神経の乱れが原因となっている可能性が高いです。
自律神経は心と体を緊張状態にする交感神経と、リラックスさせる働きのある副交感神経の2つで成り立っています。
日中は活動量を高めるために副交感神経が、夕方以降は休息のために副交感神経が優位になります。
しかし、モナリザ症候群では日中に優位となる交感神経の機能が低下しているので、活動量や消費カロリーが減り、過食でなくても太りやすいのです。
自律神経は不規則な生活やストレスで乱れやすいです。
引きこもりの場合、運動不足以外にも昼夜逆転の生活やストレスの溜め込みが多いので、モナリザ症候群を引き起こしやすい傾向にあります。
引きこもりの人のおすすめの基礎体力向上方法
ダイエットは基礎代謝を上げることが大事なので、運動することが手っ取り早いです。
しかし、いきなりハードな運動を始めても上手くいかない人が多いです。
引きこもりの人は普段から動いている人と比べて体力が少ない傾向にあり、ちょっとの運動でも疲れてしまいます。
ダイエットは無理なく続けることは継続の秘訣となるので、体力アップから始めていきましょう。
また、外での運動に自信がないという人も多いので、自宅でできるとトレーニングをご紹介します。
踏み台昇降
踏み台に上がったり、降りたりするだけでも足の筋力と体幹の強化になります。
階段や段差があればわざわざ踏み台を用意しなくても始められます。
では、やり方をご紹介しましょう。
①両腕を少し上げて肘を90度に曲げ、軽く手を握る
②腕を大きく振りながら、片足を強く踏むことを意識して踏み台に乗せる
③同じように反対の脚を踏み台に乗せる
④ゆっくりと片足から踏み台を降りる
この動作を運動の目安は20~30分ですが、始めのうちは5分や10分を1日に何回もするなど無理なく行いましょう。
踏み台昇降は高さがあればあるほど運動量は増えますが、膝への負担は大きいです。
そのため、まずは10cm程の高さで少し柔らかめの踏み台を使ってトレーニングを始めていきましょう。
新聞紙や雑誌をガムテープでまとめて踏み台代わりに使うのもおすすめです。
慣れてきたら少しずつ高さを上げたり、運動する時間を長くしていったりしましょう。
スクワット
スクワットは脚やお尻を鍛えられ、やり方次第では体幹も鍛えられるトレーニングです。
膝を曲げながら腰を下ろす動作なので簡単そうに感じますが、正しく行わないと効果が出ず、また腰や膝を痛める原因となります。
初心者の場合は、壁に寄り掛かった状態でのスクワットがおすすめです。
①壁にもたれながら立つ
②背中を壁につけたまま、3~5秒ほど時間をかけてしゃがむように腰を下ろす
③3~5秒ほど時間をかけてゆっくり立ち上がる
この一連の動作を10回ほど行いましょう。
スクワットに慣れてきたら、1日2~3セットに増やしてみてください。
壁を使ってスクワットをする際は、必ず安定性のある壁で行うようにしましょう。
引きこもりの人のおすすめのダイエット方法
ダイエット成功には有酸素と無酸素運動のどちらも大事
引きこもりの人は自宅でのダイエットが中心となりやすく、メインの運動は筋トレになりやすいです。
筋トレをすれば筋力が増えるので、脂肪が燃えやすい体に変わっていきます。
しかし、脂肪が燃焼しやすいのは筋トレなどの無酸素運動ではなく、酸素を使う有酸素運藤です。
ダイエットを成功させるためには、無酸素運動と有酸素運動をバランスよく行うことが大事です。
有酸素運動はジョギングやサイクリング、水泳、エアロビなど時間をかけて継続して行う運動を指します。
ハードな運動も多いですが、運動初心者におすすめなのはウォーキングです。
一番おすすめなのはウォーキング!!
ウォーキングは歩くだけなので、ジョギングよりもハードルが下がり続けやすいでしょう。
また、外に出る機会が生まれるので、引きこもりから脱却する練習にもなります。
人目が気になるという場合は、人通りが少ない早朝や夜間に行うと良いでしょう。
特に朝は日差しに当たることができ、気持ちがリフレッシュするのでおすすめです。
週4~5回で1日4000歩をまずは目指す
いきなり1日1万歩など高い目標を設定すると負担が大きく、挫折の原因となります。
そのため、始めのうちは1日4000歩程度に止めておきましょう。
また、毎日ではなく1週間に4~5日にして、適度にお休みを入れることも大事です。
ウォーキングを休む時は代わりに筋トレ中心がおすすめです。
ほとんど運動をしていない引きこもりは、まず4000歩に到達していなくても5分のウォーキングから始めると良いです。
ウォーキングは正しい歩き方をしないと効果が出ず、また足を痛める原因となります。
短いウォーキングで歩き方の基礎をマスターし、10分、30分、1時間と少しずつ歩く時間を増やしていきましょう。
ウォーキングのやり方とコツ
ウォーキングをする時は、必ず動きやすい服装をしましょう。
靴も疲れにくく、足に馴染むものを選ぶことが大切です。
ダイエット効果を引き出すためには、歩くスピードよりも時間を伸ばすことがポイントです。
早歩きは消費量が多くなりますが、膝を痛めてしまう可能性があります。
脂肪は30分以上の運動で燃焼されるので、自分が楽と思うペースで少しずつ歩く時間を伸ばしていきましょう。
また、ダイエット効果を高めるためにも、股関節を動かすことを意識して大股で歩くと良いです。
人は1時間の運動で0.3~2Lの水分を失うと言います。
ウォーキングでも汗をかきやすいので、熱中症対策や血液のドロドロを予防するためにも水やお茶でしっかり水分補給をしながら行ってください。
太りにくい生活習慣を心掛ける
ダイエットの成功には規則正しい生活習慣を心掛けることも大事です。
不規則な生活は自律神経を乱す原因となるので、生活を見直すことでモナリザ症候群の予防や改善につながります。
それでは、生活習慣の注意点を見ていきましょう。
食事は決まった時間に食べる
引きこもりで過食が増えたという人は、食べ物を食べる時間を見直しましょう。
1日3食、決まった時間に食べると体のリズムが整い、体の調子も良くなっていきます。
間食もできるだけやめ、特に代謝が緩やかになる夜間の飲食は控えた方が良いです。
食事は偏ったメニューは避け、お肉・お魚・野菜・フルーツをバランスよく食べるようにしましょう。
水分をとる
人の体の半分以上は血液を始めに水分でできています。
例えば、血液は酸素や食事で得た栄養を体中に運び、さらに老廃物の排出にも欠かせません。
他にも体温をコントロールするために、汗を出す機能も体には備わっています。
血液も汗も水を主成分とするので、不足すると血液や汗が減り、老廃物を体に溜め込んでしまいます。
運動の前後だけではなく、日常的にこまめな水分補給をとりましょう。
注意点としては、糖分の多いジュースはダイエットには不向きです。
コーヒーや紅茶、栄養ドリンクは大量に飲むとカフェイン中毒を招く恐れがあるので、飲み過ぎには注意しましょう。
睡眠をきちんととる
睡眠不足は体のリズムを乱す原因となります。
昼夜が反転した生活を行っている人は、活動は日中にして夜はゆっくり休む時間を設けましょう。
しかし、ただ長時間寝ればよいというわけではありません。
眠りが浅いと集中力が足りなくなったり、疲れが抜けないと感じたりします。
質の高い睡眠を実現するためには、副交感神経がポイントです。
副交感神経を優位にさせるためには、ゆっくりお風呂にはいったり、寝る前に温かい飲み物を飲んでリラックスしたりすると良いです。
お風呂は温度が高すぎると交感神経を刺激してしまうので、高くても40度ぐらいが良いです。
また、眠りは体の内部の体温が下がると起きるので、就寝1~2時間前までに入っておくとスムーズな入眠に入れます。
温かいドリンクも同じ理由で、寝る1時間前にゆっくり時間をかけて飲むと良いです。
ホットミルクやノンカフェインのハーブティ、ココアなどのドリンクにはリラックス効果があるのでおすすめです。
他にも寝る前に軽くストレッチをしたり、スマホやパソコンなどの使用を控えたりすると睡眠の質はアップします。
まとめ
今回は引きこもりでも成功するダイエットのポイントをご紹介しました。
ダイエットは継続することで効果が表れるので、無理なく続けられる方法を選ぶことが大事です。
まずは簡単なトレーニングや運動で体力を高め、生活も見直していきましょう。
すぐに結果は出てこないので、気長に行うという気持ちを持って行うことも大事です。
しっかり目に見える形で成果が現れれば、モチベーションもアップしてますます頑張れるでしょう。
容姿に自信が持てるようになると気持ちも前向きになり、引きこもりから抜け出すきっかけになる場合もあります。
引きこもりでも痩せてキレイになることはできるので、諦めずにご紹介したポイントを参考にダイエットに励み、脱引きこもりのきっかけにつなげてください。